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勅使川原三郎アップデイト・ダンス#46「ペトルーシュカ」

June 16, 2017

 

ストラビンスキーのバレエ曲と言えば「春の祭典」が有名ですが、彼の三大バレエにはその他、この「ペトルーシュカ」そして「火の鳥」があります。

いずれも20世紀初頭、ディアギレフのバレエ・リュス、そしてニジンスキーという天才アーティストによって生み出された革命的なバレエでした。

 

ストラビンスキーの楽曲自体は30分ほどですが、勅使川原さんがアップデイトダンス#46として発表した「ペトルーシュカ」は、人々のざわめきやノイズから始まり、ペトルーシュカに春の祭典の音も聴こえてきて、かなり面白く編曲してありました。勅使川原さんが「不快」と表現される音楽ですが、それはつまりペトルーシュカの憧れる人間のもつ「汚い部分」を象徴しているようです。見ていても、聞いていても、心をザワザワと落ち着かなくさせる技は、さすがです。

 

大きな白い襟を耳の上まで立てたような衣装を身に着けた勅使川原さんの演じるペトルーシュカは原作と同じ人形。心に溢れる情熱や憧憬は、思うように動かぬ身体の中で蠢き、閉塞感に苛まれ、そんな苦しみさえも表情に出すことができません。もうここの勅使川原さんの動きの饒舌なことと言ったら目が離せません。

 

真っ赤な衣装に身を包んだ佐東利穂子さんの踊り子(人形)が現れて、美しく、妖しく踊っても、ペトルーシュカはその周りをぎこちなく動き回るだけでした。

 

当時は必要だったと思われるバレエの意味不明で派手な演出よりもずっと原作に近づいた、悲しくて、痛ましくて、ちっとも美しくない勅使川原さんの「ペトルーシュカ」。

 

あと7回もある公演の中で、どんな風に深化していくのでしょう。
というのもアップデイトダンスの楽しみ。

 

(2017年6月15日@カラス・アパラタス)
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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