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【舞台レポ】ロンドン初演:ホフェッシュ・シェクター「Grand Finale」

September 12, 2017

舞踊作品にとって、

振付家がどれほど重視されるべきか

っていう話を今日したばかり。

 

日本では

クラシック音楽のように何百年も経たないと

作品の創造主には注目されないのかな

 

なので、しつこくも、

私の舞台レポでは、

誰が作ったか!

っていうことを先ずは注目していきたいと思います。

 

もちろん作品を具現化するダンサーがいてこその

舞踊作品ですけどね!

 

2017年9月12日(火)

サドラーズ・ウェルズ劇場で

ホフェッシュ・シェクターの「グランド・フィナーレ」

UK初演を目撃してきました。

 

シェクターは2008年にカンパニーを立ち上げたけど

元バットシェバ舞踊団のダンサー

ということで、今日もオハッド・ナハリンが観に来てました。

 

元々音楽の勉強をしていたので

自分の作品は作曲もします。

 

今回の「グランド・フィナーレ」は彼の曲も使っていますが

5人の楽団も舞台上で演奏を披露します。

 

その中には我らがよき友、

サビオ・ヤニャックもいます。

 

2016年夏のコンテンポラリー・ダンス講習会に参加した人は

彼の生演奏で3日間踊ったわけですから、

一生、自慢できることなんです!

楽しかったなあ(^^♪

 

プログラムにはシェクターの言葉で

「よく作品の意図を聞かれるけど

そんなことはどうでもいい。

大事なのは、舞台で何が起きてるかってこと

そして観てる人にも何かが起こるか否かってことが大事なんだ」

 

とはっきり書いてあったので、

大賛成

プログラムはあえて読まずに鑑賞してきました。

 

幕が開くと

スモークだらけの白い舞台空間に

重低音のリズム

いやあ、いつものホフェッシュだ!

格好いい。

 

でも舞台には音楽隊もいて、

それがやけに生々しい

抽象的な絵の中に

「生」がある感じ

 

舞台にはダンサーの周りに

黒い大きな移動式の壁

 

って言うか

ストーンヘンジのような

巨大な墓碑のような

あるいは高層ビルの黒い巨体か

この世とあの世の境のような。。。

 

(移動式だからいろんな表現に使えてナイス)

 

10人のダンサーたちは混沌とユニゾンを

カウントも殆ど取れないような音楽の中で

次々とセグメントを繋ぎ合わせていく

もう見事としか言いようがない

 

ミニマムな動きかと思えば

コントラクション

そしてフォール

 

つま先立ちで

身体を小刻みに上下に揺する

ホフェッシュ独特のムーブメントは

既に確立されていると言っていい

 

でもそれらは前回観た「サン」より

ずっと深く複雑に進化して

ダンサーなら一度はこの作品で踊ってみたいと

思うんじゃないだろうかって

そのくらい、恰好いい

 

前半のアダージョ部分で

(シェクターは音楽家なので、音楽っぽく)

面白い光景が

 

抜け殻のようになったダンサーを

他のダンサーが抱えて踊る

引きずり回しては

放り出して生死を確かめるように

ひっくり返したりする

 

「死体」かと思ったけど

目が開いている

 

なので恐らく

「抜け殻」

 

システィーナ礼拝堂の「最後の審判」で

かろうじて天国行きに引っかかってる

ミケランジェロ自身のように

 

そしてまた

重低音が響き渡り

ダンサーの驚異的な持久力を見せつける

ダンスシーンが終わると

 

空からシャボン玉が降ってきた

舞台をそこここに移動していた音楽隊が奏でるのは

レハールの「メリー・ウィドウ」のワルツ

ここでワルツって…

 

「人生いろいろだな」

そんな言葉が頭をよぎる

 

抜け殻の一人が置き去りにされて

休憩

 

休憩中にはなんと音楽隊の追加サービスも

曲は「メリー・ウィドウ」

あまり深く考えずに楽しもう

 

後半の群舞は全員でのユニゾンも多く

見応えあり

シェクターの勝利の瞬間

トレイラーでチラ見せしていたシークエンスもあり

みんながこれを待っていた雰囲気が伝わる

 

音楽は西洋楽器に

マントラのような音も重なり

抜け殻が残した

「KARMA」の文字が思い出される

 

天地

カルマ

墓標

 

そんな言葉が浮かんでは消えていく

「グランド・フィナーレ」

人生の終焉なのか

終わりの始まりなのか

 

カーテンコールの途端に

客席は総立ち

休憩含め約2時間があっという間だった

 

観客は喜び

振付家たちは打ちのめされ

ダンサーであれば舞台に立ちたいと欲する

そんな作品だった

 

(2017年9月12日ホフェッシュ・シェクター「グランド・フィナーレ」@サドラーズ・ウェルズ劇場)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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